HOYAの暗所視支援眼鏡 MW10 HiKARI をプチ体験

MW10 HiKARI 外出

サイトワールド2018で、暗所視支援眼鏡という物を初めて知りました。

HOYA(株)のMW10 HiKARIという製品です。

「夜盲症の方のための…」という名目だったので、夜盲症と診断されたことのない私はどうなんだろう、関係ないのだろうかと思いつつ、装着したら驚きました。

せっかくの体験だったので、ここに書いておこうと思います。

そもそも「夜盲症」って?

!!素人の書く文章なので、正しい情報は他のサイトを参考にしてください。

字から連想するに、暗いと見えない症状かなと思いますが、どうやら医学的には「暗順応障害」とも
言うそう。

明るいところから暗いところに行くと、最初は見えなくてもだんだんと目が慣れてきますが、この順応
が働かずに、暗いところで見えにくい症状を夜盲症と言うようです。

網膜色素変性症など先天性の物の他、後天性の夜盲症もあるそうです。

私は「夜盲症」の説明をあちこち見ても、自分の病気の名前は一切出てきませんが、暗いと著しく見えないし、時間が経っても慣れません。

医師から「夜盲症」と言われたこともありません。

でも、症状だけで判断すると、どう見ても夜盲症です。

ちなみに「夜盲症」の説明の際に必ず「鳥目(トリメ)」という単語が出てきます。

鳥が暗いところでは目が見えないというのは有名ですが、昔飼っていたインコは部屋を暗くしても騒ぐし、出かける前などにケージに入れるため、捕まえようと部屋を暗くしても普通に逃げていました。

なんだったんだ。

私が見た、初めての世界

視覚障害者のイベント「サイトワールド2018」の会場、HOYA(株)のブースで「暗所視支援眼鏡 MW10 HiKARI」に出会いました。

ちょうど空いていたので、見せていただくことに…

席に付き、まず自分のメガネの上からこの暗所視支援眼鏡を装着。

視界に何か映っていたのだけど、弱視なのでよく分からず。そうしたら担当の方が調節して拡大してくれた様子。

そして視界に緑色の物が出されました。

なにしろ視力が悪いので、「え?何?分からないよ?」と思っていたのですが、そういうことではないらしく、次に赤色の物が出されました。

弱視なりに、緑も赤も見えたので「緑と赤は分かったけど…なんだろう?」と解せぬまま、担当の方の
「(暗所視支援眼鏡を)外して見てください」との言葉に従って外し、視界が真っ暗なことにビックリ。

何も見えない!

つまりは

(手順1)暗くした空間の中で暗所視支援眼鏡を装着し、緑や赤の色が見えることを確認

(手順2)同様の条件下で暗所視支援眼鏡を外し、こんなに暗い中で緑や赤が見えていたのかとビックリ

という感じです。

暗所視支援眼鏡を外した状態でも緑や赤も出されたようですが、暗くて何も見えませんでした。
(緑や赤は、カードか何かだったらしい)

暗所視支援眼鏡をつけた状態での視界は、蛍光灯の下で何かを見ているような感じでした。

頂いたパンフレットに写真がありましたが、まさにこんな感じ。

四角で囲んだ部分のような見え方でした。

暗所視支援眼鏡

MW10 HiKARI

暗所視支援眼鏡で見て、私が第一に思ったこと。

「暗いはずなのに、なんでこんなに色が見えるの?」

この暗所視支援眼鏡MW10 HiKARIは、HOYA独自開発の低照度高感度カメラを使っているそう。

暗闇の中のわずかな光を増幅させ、対象物の色彩を自然に再現します、とのこと。

なるほど、「再現」なのですね。

だから暗いはずの環境なのに、色がしっかりあるのですね。

テクノロジーってすごい!!

さて、このMW10 HiKARIは

・明るさの調整ができる
・色調は、標準、白黒、白黒反転、ハイコントラスト(白と黄を強調)の切り替えができる
・本体は黒、白、赤、グレー、ネイビーの5色から選べる。
・アウターレンズはOB,YE,DGD,YB,GYDの5色
・視力矯正が必要な人には、インナーフレームレンズをディスプレイ前に取り付けることも可能。(オプション)
・雨の日も安心な防滴対策

などの心強い機能があるようです。

メーカー希望小売価格は、395,000円(税別)。

2018年4月25日発売開始ということです。

税込で40万円を超える価格は、気軽に購入できるものではありませんが、あの視界を得られるならば
決して高額では無いと感じます。

私も今まで、暗くて見えずにぶつかったり、つまずいたり、落ちたり、転んだり、全く見えず怖くて
泣きそうになりながら摺り足で進んだりなど、たくさん経験しています。

外出の際は必ずライトを持っていますが、足先50センチくらいが明るくなる程度。

MW10 HiKARIを装着してあんな明るい視界が得られるなら、夜の帰宅の怖さも激減するのかもなぁと想像します。

素晴らしいメディカルウエアラブルですが、「付けてすぐバッチリ見える!」と言うものではなく、慣れや向き・不向きもあると思うので、購入を決める前に必ず試着したほうが良いでしょう。

目の病気でどんどん失っていく視力や視野に、不安や恐怖で押しつぶされそうになる時もあります。

どれほど寄り添ってくれる人が居ても、見えない不自由さや悪化の恐怖は孤独なものです。

ですがこのような機器の出現は、暗闇の中に光を、絶望の中に希望をもたらしてくれます。

くわしくは公式ページをご覧ください

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