目が見えにくくなると、外食したくてもメニューが見えず分からず、諦めるしかないのかななんて思ったりもします。
でも、工夫や準備次第で、再び外食を楽しめるようになります。
ここではそのためのいくつかの方法を書きたいと思います。
ルーペを使う場合
ルーペを使えば見える、という場合はルーペでメニューを見れば良いのですが、メニューってテーブルに1つしか無い場合が多いですよね。
どうしてもルーペをある程度メニューに近づけないと見えないので、一人でない場合は、メニューを独占してしまうことになります。
なので、メニューをもう一つ借りられる場合は貸してもらってルーペで見る、というのが良いかと思います。
スマホのカメラ機能を使う場合
スマートフォンなどの拡大鏡アプリや写真アプリを利用すれば、画面に自由な拡大率で映し出すことが出来ます。
しかしこれにはメリットとデメリットがあります。
メリット
画像保持または撮影してから、拡大しつつゆっくり見れるので、メニューを独占せずに同行者にも気を使わせずに済みます。
慣れれば、相手はメニューを見ながら、自分は画面を見ながら、同じ物を見てあーだこーだ言いながら楽しく選ぶということも出来そうです。
デメリット
メニューの撮影を禁止しているお店もあり、そういうところでは例え撮影せずともスマホカメラを向けるのは誤解を招いてしまうので使い難いことです。
私自身、気分よくワクワクした気持ちでメニューを見ていたら、撮影と誤解されて注意されたことがあり、今思い出しても悲しくなります。
非常識だと決めつけられ咎められるのは辛いものです。好きで見えなくなったわけじゃないのにね。
そういう店は「撮影はご遠慮願います」と入口のドアにドアいっぱいに書いておいて欲しいものです。
入らないようにしますから…
愚痴っぽくなってしまいましたが、もう一つデメリットが。
それはバッテリーの減りを早めてしまう、ということです。
地図アプリのナビなどに頼って帰る場合は、命に関わっちゃうくらいの重大事です。
対応策としては、携帯用充電器を持ち歩くことでしょうか。
スマホ、携帯アプリ

スマホといっても、こちらはカメラを使って見るのではありません。
きけるおしながきユーメニューというアプリがあり、公式サイトを見ると、
“視覚障害者の外食をもっと気軽に。
ユニバーサルなおしながき。”
とのこと。
まさに視覚障害者のために作られた、便利でありがたいことこの上ないアプリです!
iPhone、Androidだけでなく、音声読み上げ機能のある携帯電話やパソコンでも利用できるようです。
アプリのトップページは、「ファーストフード」「ごはんもの」などの大まかな分類が(下画像 左)。
「カフェ・甘味」を選択して表示されたのが、下画像の中央。
とにかく膨大な店舗数です。
試しに私の好きな「クアアイナ」の「アボカドサンド773円」を探してみたら、ちゃんとありました!(下画像 右)

ちなみに、この表記の文字を大きくすることは出来ないので、音声読み上げ機能を使ってアプリを利用するのがベストです。
普段読み上げ機能を使っていない人も、ピンポイントで読み上げ機能を使ってみてはどうでしょうか?
予習
予め行くお店が決まっている場合は、インターネットでメニューを探します。
それを拡大して見て、食べたいものを決めておきます。
また、お店の前を通りがかって「今度ここに来ようよ」などという流れになった場合は、お店の外に出ているメニューを撮影して、パソコンで拡大して見て、食べたいものを決めておきます。
インターネットでメニューを掲載してくれているお店は予習が出来るのでありがたいです。
その場で苦戦しながらメニューを見るのは、やはり見間違いや見落としが多いです。
見ることが難しく、かろうじて見えた中から選び、あとで後悔することも少なく無く…
事前にじっくり調べられるなら、本当に食べたいものを選べるし、当日もスマートに行動できます。
ドリンクバー
ファミレスなどのドリンクバー。
友だち達とたくさんおしゃべりしたい時に欠かせぬ存在です。
大きな透明の容器に入っている飲み物をボタンで出すタイプは、アイスコーヒーやアイスティー、オレンジジュース、その他お茶類の場合が多いようです。
アイスティーだと思って注いだらアイス烏龍茶だった、なんて失敗はありますが、容器の外から色がわかるので、ある程度予測は付くでしょう。
モニター画面の中から選ぶタイプは、炭酸系のジュースやカルピスなどですね。
これはちょっと分かりづらいですが、好きな飲み物のアイコンだけを把握しておいて、それを頑張って探せばけっこう出来ます。(私はメロンソーダを必ず飲みます。緑を探すのです。)
また、「ドリンクバー マシン」などのキーワードで画像検索をすると、実際のマシンの画面の画像が出てくるので、それである程度把握することも出来ます。
個人的に、一番飲みたくて一番分からないのが、ティーバッグのコーナー。
なにしろデザインが統一された、同じ大きさ・形のパッケージです。
飲みたい、でも分からない!
これを攻略するために、私はティーバッグコーナーの画像を撮影させてもらうことにしました。
撮影して、席に戻ってスマホ画面を拡大して見て、「上から2段目、右から3列目」と欲しいものの位置を把握して取りに行きます。
この方法を思いついてから、飲みたい飲み物を飲めるようになって嬉しいです。
それ以外にも、ティーバッグのためのお湯の場所だとか、ジュースを注ぐためにコップをセットする位置だとか、グラスやカップの置き場所だとか、色々迷うことはあるのですが、ドリンクバーという場所柄のせいか?困って迷っていると、誰かが教えてくれたりします。
逆に聞かれて答える場合もあります。
ちょっとした交流が楽しいです。
最後に
以上、メニューが見えなくても外食するための、いくつかの方法を書いてみました。
スマートフォンでのカメラもしくは拡大鏡の項では、禁止の店もあると書きましたが、場合によっては電子ルーペならば許されるかもしれません。分かりませんが…
自分自身で最大限の努力と配慮をしつつ、居心地の良いお店を見つけて、美味しい料理と楽しい時間を過ごしたいものです。
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