いきなりですが、目の病気でロービジョン(弱視)になった私の、今まで駅や電車で困ったことを列挙してみます!
- 電車内アナウンスを聞き逃す(or聞こえない)と、到着した駅が何駅なのか分からない
- いざホームに降りて、左右どちらの方向に行けば良いのか分からない
- ホームから脱出する階段が見つからない
- 「〇〇口(出口)」がどこにあるのか分からない
- 乗り換えや復路で、ホームを見つけられない
- 停車している電車に乗り込んで良いのか分からない
- 急な運転見合わせでの迂回が、まるで外国に迷い込んだかのように何もかも分からない
- 下り階段で手すりを使いたいのだが、階段で時間つぶしをしている(?)人を避けて迂回する時にサバイバル
ざっと、こんな感じでしょうか。
今までどれだけ無駄に駅内を歩き回ったことか。
それら経験から編み出した回避法を、以下に書こうと思います。
到着した駅が分からない場合(電車内)
到着してしまってから知るのは難しいのですが、到着する前ならば対処法は多々あります。
地図アプリが見える場合
Googleマップアプリなどの地図アプリは、アプリを開いた時点で現在位置が地図上に示されていると思います。
電車に乗っているならば、地図の線路上を動いているはずなので、その先を探すと次の到着駅があります。
その到着駅名が小さくて見えないのですが、iPhone+Googleマップアプリだと、地図を拡大するピンチ操作では文字は大きくなりません。
この場合、アクセシビリティのズーム機能(3本指のダブルタップ)で拡大すると良いでしょう。
到着時間を調べておく
パソコンなどで到着時刻を調べておき、現在時刻と照らし合わせて判断します。
スマホで乗換案内などのアプリを見れる場合は、車内で調べることも出来ますね。
前後の駅を調べておく
事前に経路検索などをする際に、目的駅の前後の駅名も調べておけば、一つ前の時点で「次だな」だとか、一つ過ぎてしまったことに気づくだとかが出来ます。
アラートアプリを使う
例えば「ツクツク」というiPhoneアプリでは、目的地からの500m〜10km内に入ると
「まもなく〇〇に到着します」
のように通知してくれます。
このような機能のアプリは複数あり、設定が少し大変だと思いますが、そこをクリアすれば便利に使えるのではないかと思います。
乗り換え/出口が分からない場合
「これで解決!」という夢のような対処法は、残念ながら見つけられていません。
ホームの番号や出口名を明確に
乗り換えの場合は、何番線から何番線に乗り換えるのか。
出口の場合は、その名前(南口だとかA4出口だとか)。
前者は乗換案内(路線検索)などでルートを検索した際に「○番線着/△番線発」と書いてあると思うので、それをチェックしておきます。
駅構内図の予習
拡大すれば見えるのであれば、事前に駅構内図の画像を見ておくと良いです。
でも大きな駅の構内図って、細かくて入り組んでいて、拡大しても見えません(泣)
鉄道会社の構内図だけでなく、「〇〇駅 構内図」などのキーワードで画像検索すると、駅によっては色々な構内図画像が出てくるので、一番見やすいものを見つけられるかもしれません。
乗車位置を把握
路線によるかも知れませんが、乗り換えや出口に最適な車両の位置を、事前に調べておくことができます。
例えば、YAHOO!の路線情報では乗り換え乗車位置も表示されます。
パソコン等で見るインターネットサイトでも、アプリでも表示されます。
ただし恐ろしく小さくて見えにくいですが…


また、例えば東京メトロでは「東京メトロナビ」というPDFを提供しています。
その中には路線図などの他に、各路線・各駅の[のりかえ・出口]に最適な車両の位置が書かれています。
このように乗車位置を把握しておけば、まず「電車を降りたが、どちらに向かえば良いか?」という問題は、ある程度解決できるのではないでしょうか?
その他、あればラッキーな情報
「〇〇駅から△△駅 乗り換え」などのキーワードで検索すると、場合によっては文章や動画での詳しい説明がみつかる場合もあります。
文章と画像が掲載されたサイトだと、なんとなく雰囲気が飲み込めて参考になります。
当日
単眼鏡で見える場合は、見て探します。
人が少なければ、スマホのカメラ機能などで画面を見ながら探すのもありかと思いますが、ほとんどの人がスマホカメラを向けられることは嫌なので、十分に配慮します。
あとは、人の流れに付いていくとか。(ちょっと賭け)
点字ブロックを頼りに歩いていくとか。(ちょっと賭け)
最近は駅員さんが声を掛けてくださることが多く、とてもありがたいです。
また、自動改札機の音はけっこう賑やかなので、その音を頼りに改札の方向を探すこともできます。
その他
発車案内の電光掲示板は、周りに人がいなければスマホのカメラで撮影して拡大すると、見えるかもしれません。

また、帰路のために、目印を覚えておきます。
たとえば「コーヒーショップを通り過ぎたらすぐ曲がる」などのように。
滅多に利用しないけれど、2度と利用しないわけではない…という駅の場合、今後のためにメモを残しておくと良いと思います。
たとえば「先頭車両から降りて、階段を昇って右折、しばらく歩く」などのように。
撮影が可能であれば、曲がり角の目印になるものを撮影しておくのも良さそう。
多くの鉄道会社がアプリを提供していて、その中の情報や使いやすさは年々改良されています。
“過去にダウンロードしたけれど見えにくくて使えなかった”というアプリも、時々チェックしてみても良いかも。
スマホ画面では小さくても、パソコンにスマホ画面を映し出したり、印刷したりすることで、見やすく出来るかもしれません。
夢は実現しつつある!「shikAI」
リンクス株式会社(旧プログレステクノロジーズ株式会社)の「shikAI」は、点字ブロックに貼られたQRコードをiPhoneで読み込むと、音声でナビゲーションしてくれるシステム。(←私なりの言葉で書いたので、間違いがあるかもしれません。「shikAI」で検索すると、正しい情報のページを見ることができます)
私も実証実験に参加させて頂いたのですが、テスト用のiPhoneに点字ブロック上のQRコードを読み取らせ、出口やトイレ、ホームなど簡単に行きたい場所に行くことが出来ました。
この実験に参加したのは2018年11月。
当時は「こんなことが実現したら、まさに夢の実現だよなぁ」と感心やら憧れやらしていたのですが、ついにそれが実現しました!!
追記
さて、2022年9月現在、リンクス株式会社のホームページを見ると、
- 銀座線:外苑前駅
- 千代田線:明治神宮前(原宿)駅
- 副都心線:明治神宮前(原宿)駅、北参道駅、西早稲田駅
- 有楽町線:新木場駅、辰巳駅、東池袋駅、護国寺駅、豊洲駅
- その他、東池袋駅〜豊島区役所間
- 東池袋駅〜豊島区中央図書館(ひかり文庫)間
- 豊島区役所〜豊島区中央図書館(ひかり文庫)間
と書いてありました。
(最新情報・正確な情報は公式ホームページをご確認ください)
もっともっと広がることを期待しています!
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