ロービジョンな私のメイク法

ロービジョン・見えない見えにくい私のメイク 美容

30代でロービジョンになって以来、メイクを試行錯誤しています。

もともと念入りに精密にメイクをするようなタイプではなく「一応しないと」という程度なのですが、それでも見えにくくなった分の工夫が不可欠。

ここでは私なりにたどり着いた、ロービジョンならではの工夫のあれこれを書きたいと思います。

見る、見ない、ちょっと見る

ここでは基本的に鏡を見ずに化粧を乗り越える方法を書いていますが、視力によっては工夫することで見ながらメイクできる場合もあるでしょう。

顔を見る方法については以下のページでまとめているので、併せてご覧ください。

下地

ピンクやパープル、ブルーやオレンジなどのコントロールカラーは、悩みや目的に応じて適切な位置につけます。

付ける位置はネットなどの文章で知ることが出来るし、自分の顔のパーツの位置も当然知っているので、ロービジョン故での困り事は無いと思います。

ただ一つ言えるのは、見えないので厚塗りをしがちなため、そうならないよう気を付ける程度でしょうか。

BBクリーム

プチプラのBBクリームを、乳液タイプの日焼け止めに混ぜて使っています。

なぜ混ぜるかというと、塗りムラを目視で確認できないからです。

乳液タイプの日焼け止めと混ぜれば、着色も薄まるし伸びも良くなるしで、あまり塗りムラにならないかなぁと。

本当はパウダーファンデーションの方がムラなく簡単に付けられそうなのですが、乾燥肌なのでこのBBクリームと、次項のパウダーを選択しています。

パウダー

上記BBクリーム(薄まっている)だけで補正できるような美肌ではないので、パウダーも必須です。

固形ファンデーションよりは、パウダーをポンポンと乗せる方が簡単だと思うので…

あと、含まれているUV対策成分だけでなく、パウダーという形状(?)そのものも日焼けを避ける効果がある…ような気がするので。

ハイライト&シェーディング

これも見えにくいために間違うと変な顔になってしまうので、あっさり軽くしています。

自分の視力で分かるほどまで塗ってしまうと、大変なことになるので注意です。

ハイライトはおでこと鼻筋に。

シェーディングは顔の輪郭に。

鼻周りのシェーディングは私にはちょっと難しいです。鼻が低すぎるからかな…

チーク

私が選ぶ製品はプチプラですが、購入する時はネットで流行や年齢に応じた色選び、口コミなどを参考にして決めます。

口コミには「薄づき」や「発色が良い」などの情報もあるので、薄づきならばしっかりめに、発色が良いならば控えめに付けるようにしています。

入れる位置は、流行や年齢層によっても変わってくるでしょうが、私は目尻と小鼻それぞれの延長線が交わるところに置き、くるくるしながらこめかみに向かい、今通ったラインを上下に広げるようにしています。

ここまで終えたら両手のひらで肌を押さえるようにします。

そうすると密着が増して、馴染みが良くなるように思っています。

眉については以下のページで書いています。

鏡が見えない私が眉毛を整える方法
顔のパーツの中で、唯一自力で自在に作ることができるのが、眉。目が見えにくくなって、文字すら書くのが困難になったというのに、眉を書くのはもっと至難の技。一時はもう「眉を描くなんて無理」と諦めたのですが、ある時、全盲の方が自分...

目の周りって感覚が敏感なので、見なくてもけっこう分かるんですよね。

アイシャドウ

一番簡単なのは、ブラシにアイシャドウを取って瞼のキワに付け、そのまま少しずつ上に上がっていく塗り方。

まつげ周りは敏感なので、鏡を見ずともブラシが正しい位置にあるかわかりやすいと思います。

アイライナー

元々使い慣れている人はわりと出来ちゃうのかも知れませんが、私はちょっと難しい。

ずれたり太さがガタガタになっても誤魔化しが効く、描いた後にボカすことが出来るタイプだと比較的可能です。(下画像は一例)

どうしても頑張る場合は、超拡大して映して見ながらやるのがベストでしょうね…

マスカラ

まつ毛ってすごく敏感です。

何かが触れたらすぐ分かるし、それが根本なのか先端なのかも分かる。

なのでマスカラを塗る「だけ」なら、鏡不要です。

問題はダマや瞼への付着、時間が経ってからの落ちですね。

マスカラ対策:簡単なメイク時

1.マスカラ容器の口で余分なマスカラを落とす

2.まつ毛の根本からしっかり塗ろうとすると肌につく恐れがあるので、最初のひと塗りは中間〜毛先に付ける感じで。

3.塗った後はティッシュで余分なマスカラを取る

ティッシュは何層かに折って、その折山の辺を優しく当てる感じです。

マスカラ対策:しっかりメイク時

マスカラガード・マスカラシールドなどを瞼のキワに当てることで肌への付着を防げるので、根本から思い切りマスカラを塗ることができます。

それにこの手の製品を当てて塗ると、かなりしっかりマスカラが付きます。

ただ今売ってるのって下瞼用がほとんどのようですね。

私は長年、下画像のような形の製品を使っています。ブラシがメインの製品のようですが…

マスカラ対策:パンダ目対策

そもそも落ちているかどうかの視認が難しいので、長時間経過した時は落ちていると仮定して、お手洗いなどに行った時に対策します。

綿棒にリップクリームを塗り、それで下瞼を拭うと、落ちたマスカラの汚れが取れやすいです。

マスカラ対策:忙しい1日の対策

長時間屋外で過ごすだとか、化粧直しをする暇が無さそうな日の対策です。

目の下を黒くするよりは、いっそ薄いまつ毛のままのほうが潔いと思うのです。

というわけで、カールキープ力の強い透明下地だけで過ごします。

私はコスメはプチプラでOK派なのですが、これだけは違います。

エレガンスのカールラッシュフィクサー以外の選択肢はありません!

税込3,300円でプチプラ派の私には高いし、なにしろ外資系特有のきつい香料が不快なのですが、とにかくカールキープ力が凄まじいです。

ちゃんとカールさせ、これが乾くまでカールを保っておければ、乾いた後はずっとカールがキープします。

透明ではあるものの、クレンジングはマスカラ専用リムーバーが必要ですが(これはプチプラ)。

もちろんこのような使い方でなく、この上に黒などのマスカラを重ねるのが本来の使い方だと思いますが、その場合もしっかりとカールをキープしてくれます。

リップ

輪郭をきっちり塗らないのが主流とは言え、限度問題ですよね。

濃く色づく口紅を手探りで塗ったら、たぶん大変なことになります。

というわけでリップ(口紅)選びの基準は、グロス、口紅など形態に関わらず、

  • 透明感がある(シアータイプ)
  • 色付きがソフトで、重ね塗りすることで色味を増すタイプ

の2点だと思っています。

それをどう見つけるのかというと、やはり口コミです。

また、肌の色味は大きく分けてイエベとブルベ(イエローベースとブルーベース)であり、それぞれ馴染みの良いリップなどの色味が異なりますが、それらも口コミやレビューのサイトで探すことが出来ます。

たとえば

「2023 春 リップ ブルベ」などのキーワードで検索すると、ブルベに合う製品が紹介されているので、その文章を頼りに選ぶことが出来ます。

そのほか:コンシーラー

コンシーラーを上手く使えたら良いのですが、見えないとなかなか難しいですね…

私は中心視野欠損なので、頑張って塗るべきシミの位置を確認したとしても、そこにコンシーラーの筆先やチップを置くのが困難です。

シミを薄くするクリームやレーザーもありますが、シミが消えたら終わりというわけでなく、処置によってその部分の皮膚が薄くなっており紫外線のダメージを受けやすくなる、という点で積極的になれません(ズボラなので日焼け予防の自信が無い…)

シミそばかす問題は未解決です。

最後に

以上、ロービジョンの私なりのメイクの工夫の紹介でした。

多様性のこの現在、メイクはマナーや誰かのためにするのではなく、自分のためにするものだと思っています。

しなくても良し、しても良し。自由なやり方で良し。

ちなみに見えないという意味の「blind」と化粧の意味の「make」をくっつけてカタカナで表記した単語は商標登録されているので使えないようです。

私の過去のサイトでは「ロービジョンメイク」という言葉を使っており、そちらはちょっと調べたところでは商標登録は分かりませんでしたが、こんなことで訴えられちゃたまらないので「ロービジョンな私のメイク」と改題しました。

誰もが普通に使う固有名詞の、誰もがし得るごく普通の組み合わせが商標登録されているって、知らずに使っていることがありそうでコワイですね…

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