顔のパーツの中で、唯一自力で自在に作ることができるのが、眉。
目が見えにくくなって、文字すら書くのが困難になったというのに、眉を書くのはもっと至難の技。
一時はもう「眉を描くなんて無理」と諦めたのですが、ある時、全盲の方が自分で眉を描いている姿を動画で見、「やっぱり頑張ろう」と思い直しました。
このページでは、
少し見えにくい→かなり見えにくい
の順に、私なりの眉メイクのアイディアをご紹介いたします。
第一段階 拡大して見えるならそうする
老眼や視力の障害が軽い病気などの場合は、拡大することで見やすくなる可能性があります。
拡大して見る方法は、
- 拡大鏡(かがみ)を使う(=映る側の拡大)
- 眼鏡型ルーペのようなものを使う(=見る側の拡大)
のように大きく2つに分けられると思います。
拡大鏡(かがみ)
拡大鏡(かがみ)は、2倍〜20倍くらいのさまざまな倍率、さまざまなサイズがあり、比較的買いやすい価格でもあります。
スマホやタブレット
他に映る側の拡大法として、スマホやタブレットやPCを使う方法もありますが、鏡とは異なり映し出された自分と見つめ合うことは出来ません。
場合によっては自分と画面の中の自分とで時間差も出来てしまいます。
画面の大きさ、フロントカメラの位置などによっても使い勝手は変わってきます。
私はiPadを買い替えたらカメラの位置が変わったために、以前より鏡アプリが使いやすくなりました。
これについては他のページで紹介します。
メガネ型ルーペ
眼鏡型ルーペはどうしても目周りに障害物(眼鏡)が出来てしまう感じですが、目とある程度距離が出来るタイプもあります。
慣れれば目と眼鏡との間にブラシなどを入れてメイクすることも出来るかも知れません。
下記のラボフレーム(エッシェンバッハ)では、実際にそういう使い方をしている人の口コミを見かけたことがあります。
(私は試したことがないので、なんとも言えませんが)

第二段階 眉毛用テンプレート

半透明のプレートは境目が見えにくいので、赤の油性ペンで印付け。
右眉と左眉では裏返して使うので、両面とも赤く塗ります。
黒や濃い色だと、眉毛との見分けが付きにくいので、赤を選びました。
上の画像は、塗った色がだいぶ薄れてしまいましたが、使っていた頃はもっとくっきりしっかり赤く塗っていました。
第三段階 透明アイブロウマスカラ
視力が悪化してさらに見えなくなってからは、上記のテンプレートも不可能になり、方針を変えることになりました。
それまで短めに整えていた眉を伸ばし、透明の眉マスカラで整えるという方法にしました。

整え方は、元の眉の生え方によって変わると思いますが、私の場合は
- 眉頭は立たないように、眉中央に向かって流す。(下がり眉なので眉頭の高さを押さえたい
- 眉中央から眉尻は、下がっている毛を持ち上げるようにして整え、眉尻に向かって流す。(眉尻の方は毛が下に向かってしまうので、それを持ち上げて下がり眉に抗う)
といった感じです。
昔は抜いたり切ったりしていた自眉が、とても貴重な存在になりました。
第四段階 Webカメラ(またはタブレット画面)+眉ティント

「眉ティントって、数日間保つのかぁ。良いなぁ、誰か描いてくれないかなぁ」
とずっと思っていたのですが、誰も描いてくれないので自分で頑張って描いてみました。
鏡は当然見えないので、iPhoneのカメラをWebカメラとして使い、24インチのパソコンモニタに自分の顔を映しての作業です。
(追記:このWebカメラが最近上手くいかないので、今はiPadの鏡アプリで拡大して映しています)
目が悪いので、当然まともには描けないわけですが、眉ティントの良いところは、
すぐに拭き取ればその部分の色は着かないという点。
なのでとにかく「眉毛のあるあたり」に塗って、塗り終わったらすぐに濡らした綿棒数本で軌道修正します。
書くより消すほうが、幾分簡単です。
ちょっと遠いところから慎重に近づいていく感じでやっています。
それでもさらに視力低下が進んだ今、このやり方でも「眉毛やばい」状態になることがある昨今(涙)
第五段階? アートメイク
プロにアートメイクをしてもらっちゃえば解決ですよね。
個人差はあるものの、だいたい2年くらい保つようですね。
金銭面でのことと、「似合わない濃い眉になっちゃったら?」などの不安でまだ踏み出していませんが…
最後に
以上、見えにくくなった視力で眉を整える方法の紹介でした。
ほかにスタンプを押すように使う眉スタンプや、左右の眉部分が繋がっているT字(Y字)型の眉ガイドなど、いろいろありますね。
少し見えにくい場合は、これら色々な製品である程度どうにかなるのではないかと思います。
自眉が整っている人がうらやましー(笑)
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