目の病気でロービジョンになった私ですが、病気と薬の副作用で早々に白内障になり手術を受け、30代で両目ともピント調節力ゼロの人工眼内レンズになりました。
しかも遠視。
なので眼鏡のレンズは、近用も遠用もプラス度数。
少しでも見え方を良くしたくて、老眼鏡を試しまくりました。
ここではその中で見つけたアイディアや経験などを書いていきます。
余談ですが、人工眼内レンズの度数は、病院によっては患者と相談して決めてくれるところもあるようです。 私の周りから推測するに、個人眼科の方がその傾向がありそう。 大学病院では、私自身も身内も知り合いも、患者側にそういう選択権も情報ももたらされませんでした。 近くにピントを合わせたいか、遠くが良いか。 特に病気などで見え方に支障がある人にとっては大切な問題です。 私は選べるのならば目から近い距離にピントを合わせて欲しかったです。 中心視野が大きく欠けているので、遠くにピントがあっても何も見えません。 これから眼科の手術を受ける方は、そういう点も視野に入れて熟考してほしいです。
百均の老眼鏡
百均の老眼鏡のメリットは、
- 安い
- 検眼など面倒なことをせずに入手できる
が主かと思います。
安いが故に、色々な形や色々な度数を試せるし、うまく行けばカスタマイズ(後述)も出来ます。
そしてデメリットは、
- レンズの質の問題
- 歪みの問題
- (女性には?)サイズの大きいものが多い問題
でしょうか。
とは言え百円です。
百円にしてはレンズの質は十分とも言えます。
歪みは、ツルの開く角度が左右で明らかに違っていたり、ツルを広げて置いた時の左右の高さの違いがけっこうあったり。
これもまあ金額を思えば仕方のないことですが、この「歪み」と「サイズが大きい」ことが合わさると、使用感が不快すぎて使い続けられません(私は)。
そんなわけで、たくさんの百均老眼鏡を捨ててしまって環境破壊して反省しきりなのですが、その失敗から得た教訓は
「メタルフレームを買え」
というものでした。
特に女性や顔の小さい方には、百均老眼鏡はメタルフレームが良いかも。
なぜかというと、メタルフレームならば金属部分を自分で曲げて調節出来るからです。
こんな荒技が出来てしまうところが、百均老眼鏡の強み。
特に鼻の高さが控えめな人は、小さいサイズのメタルフレームの老眼鏡が良いです。
メガネが小さいと、鼻当て部分だけでなく左右のツルで顔を挟む力で固定できるからです。(そもそも百均老眼鏡は、そんなに締め付ける力は無いので辛くありません)

上の写真は百均セリアで購入した、小さめのメタルフレームです。
百均老眼鏡の度数は、小さい店舗では+3.0くらいまで、大きい店舗では+4.0くらいまで置いてあることが多い印象です。
昔はしっかりした造りのメタルフレームで、+4.5や+5.0とかも売っていたのですけどね。
百均老眼鏡の裏技
フィットさせる(メタルフレーム)
上で書いたように、金属部分を自分で曲げて無理やりフィットさせてしまいます。
私はノーズパッド部分をグイッと立ち上げたり、ツルのカーブを強めたりしていました。
あくまでも”百均だから壊れてもしょうがない”の覚悟でですが。
偽ルーペ<
短時間・ピンポイント的に使う場合は、敢えて度数を高いものを使う手もあります。
当然ピントの合う距離は短くなりますが、大きく見えるようになるので、例えば刺抜きやボタン付けなど、小さいものを一時的に見る場合に使える技です。(そこそこ視力がある人に限りますが)
重ねる
老眼鏡のレンズを重ねると、度数が上がります。
「偽ルーペ」で書いたような一時的な使い方をする場合、老眼鏡を重ねづけするという方法もあります。
(見た目はもちろん変です)
クリップタイプの老眼鏡を使うと、[通常の老眼鏡]+[クリップ式老眼鏡]となり、必要に応じてクリップ式の方を上げたり降ろしたりして使えます。
[+1.0]するだけでけっこう変わりますよ。
このクリップタイプは、1000円〜3000円くらいのものが多いようですが、百均にも時々置いてあります。
ただし私のように鼻の高さが極めて控えめな場合は、クリップタイプを付けるとその重みでただでさえ落ちやすいメガネがますますずり落ち、不安定で不快で付けていられない場合があります。
クリップタイプの老眼鏡の例自己責任の、私の裏技
危険を伴う可能性もあるのでお勧めは出来ませんが、私の体験を一応紹介します。
白内障手術や網膜剥離手術(シリコンオイル)で目の屈折率が大きく変わり、医師から眼鏡作成の許可が出るまでの期間に試したことです。
同じタイプの度数違いの老眼鏡を買い、片方のレンズを外して嵌め変えて、左右の度数に合うようにしていました。
ですが、まずレンズをフレームから外すのが難しく、危険です。
無事に外せて嵌め込んでも、しっかり固定されずに仕方なくテープで留める…といった感じでした。
また網膜剥離後は凄まじい遠視になってしまったので、片眼だけレンズを2枚重ねづけしたりもしてみました。(テープで外周をぐるっと貼る)
もちろん家の中での限定使用です。
見た目がおかし過ぎるし、すぐにレンズが落下しちゃうので。
眼科での検眼と処方箋と注文
すごく視力が悪いのに、眼科で眼鏡の処方箋を書いてもらったのは1度だけです。
網膜剥離後、シリコンオイル注入で遠視がひどくなったため、測ってもらいました。
両目とも人工眼内レンズなので、ピント調整能力はゼロ。
そのため、近用と遠用の2つを、1度に検眼してもらいました。
大学病院は融通が利きませんが、担当してくださった方が長年私を知ってくださっているベテランの方で、最初に検査での適切な度数を調べた後、さらにスマホの見え方なども考慮してくれ、ベストな度数を見つけてくれました。
処方箋は2つで、封筒などには入っておらず、私も普通に見れる用紙。
そして私は、弱視でお店でフレームなどを探すのは困難なので、オンラインで注文しました。
オンライン注文も、度数などを選んだりと細かい作業で苦労しましたが、ゆっくり選ぶことが出来たので良かったです。
というわけで、処方箋のデータを使って注文しましたが、処方箋の提出はしていないので、まだ手元にあります。
専門の先生による検眼はやはり正確で、自分の基本的な度数が分かって良かったです。
この注文後も度数を変えたり色々やってみたのですが、それも元となる正しい値があるから出来たことでした。
オンラインで注文
既製品は楽チン
オンラインでの注文でも、複数のプラス度数のメガネを購入しました。
元々の近視から数えて、3回も屈折率が変わっている(すべて手術の関係)ので、その都度いくつか購入したのでした。
リーディンググラスを買う
すでにプラス度数のレンズとフレームがセットになっている、リーディンググラスがあります。
zoffは+1.00から+2.50まで、JINSは+1.00から+2.00までがあるようです。
左右の度数が同じ場合は、こういう物を選ぶのが簡単です。
私はzoffのリーディンググラス+2.50を購入したことがありますが、やはり百均とは全く造りが違います。
しっかりしているし、歪みもないし、レンズもクリア。
購入したのはだいぶ前ですが、品質が良いので今も親が使っています。
自由に選んでカスタマイズ
既製品ではレンズの度数が合わない場合や、好きなデザインで作りたい場合はこちらです。
私も既製品では度数が合わないので、フレームを選んでレンズの度数を設定して注文しています。
老眼だけの場合は大丈夫かも知れませんが、強い遠視だと対応しないフレームがたくさんあります。
(フレームを選ぶ時点でそれがわからないのが、辛いところ)
このカスタマイズ注文の場合の最高度数は、zoffもJINSも+10.00です。

上画像はオンラインのカスタマイズ注文で作成した眼鏡。。
上はJINSで、右目のレンズは最高度数の+10.00。レンズがものすごく分厚く、重いです。
下はzoffで、遠くを見るように作った眼鏡。小さめで軽いので、ずり落ちの不快さがあまりありません。
レンズ交換(有料)
よく「レンズ交換可能」などと書いてありますが、私も実際にzoffでレンズ交換をしてもらいました。
もともと(もう少し視力が良かった頃)zoffの店舗で選んで購入した眼鏡で、その後手術で屈折率が変わった時などに、計3回交換しました。
(ちょっと良いフレームだったので、度数が変わっても使いたかった)
一番安いレンズでお願いして、片眼分で当時1500円(+税)。
低価格なのが有難いです。
応対する人によって親切感がかなり違いましたが、親切な方は「元のレンズにまた戻すことも出来るのでいつでも仰ってください」というようなことを言ってくれました。
そうでない方は「(外した)レンズどうしますか?」だけでしたが。
というわけで、交換前のレンズに戻す可能性のある場合は、取っておくと良さそうです。

上画像はレンズ交換をしつつ使っている眼鏡。
同じメーカーでも、やはり価格が上位に変わると使用感も格段に異なります。
ずり落ち防止
手術の影響で強い度数(=レンズが厚く重い)のメガネが必要となり、おまけにとことん鼻が低い私は、メガネのずり落ちにひどく悩みました。
試行錯誤した結果、ほぼずり落ち問題は解消しました。
これについては
のページで書いています。
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