置き型ルーペの実際

ルーペ
ドーム型の置き型ルーペ

置き型ルーペは、その名の通り見たい物の上に置いて使うルーペです。

上画像のドーム型ルーペも置き型ルーペの一種ですが、それ以外にもさまざまな種類があります。

このページでは見え難い当事者目線での置き型ルーペのメリット・デメリット、おすすめ製品などを紹介していきます。

置き型ルーペのメリット

メリットは何といっても置くだけでピントが合うという点です。

ルーペは

  • 見たい物とルーペの距離
  • ルーペと目との距離

の二つの距離を調節してピントを合わせる必要がありますが、置き型ルーペは見たい物の上に置くだけで(1)のピントが合うように作られています。

そのためルーペ初心者さんにも(ピント合わせの点では)使いやすく、実際私も初めて受診したロービジオン外来で紹介されたのが置き型タイプでした。

また、ルーペ越しの視界はどうしても狭い世界なので、ちょっと動くとどこを見ていたのか見失いがちですが、置き型ルーペはなにしろ直接置いているので、場所を見失うということがありません。

置き型ルーペのデメリット

ルーペは倍率が高くなるほど、焦点の合う距離が短くなります。

一例を挙げると、ある3倍ルーペの[目とルーペの適正距離]が25センチ程度なのに対して、同シリーズの10倍のルーペでは4センチ程度になります。

置き型ルーペは机の上の書類などにルーペを置いて見るという使い方が多いかと思いますが、その状態で無理のない姿勢で使い続けられるルーペは低倍率の物に限定されます。

もう少し高い倍率を使いたい場合、例えば書見台などを使って本や書類を台の上に置いて目との距離を近付けたり、もっと高い倍率ならば例えば本もルーペも手に持って顔に近づけて見る、というカタチになり、体に良い姿勢ではなくなってきます。

とはいえ、読書など長時間使い続けるのではなく、ピンポイントで見たい部分を見るのには、やはりピント合わせのしやすい置き型ルーペは便利です。

なにしろ高倍率ルーペほど、ピント合わせはシビアになってきますので。

書見台の一例

また、置き型ルーペは平らな面に置いて使うのに適しているので、手で持って凸凹の面をじっくり見たいなどの用途には適しません。

置き型ルーペいろいろ

多種多様な置き型ルーペの中から、見え難い当事者としての経験からおすすめなものを紹介します。

以下おすすめ順ではなく、順不同です。

上から覗き込むルーペ

見たい紙面などの上に置き、上から覗き込むようにして使うタイプです。

デスクルーペ、デスクトップルーペなどとも言います。

上の画像は、ドイツの光学機器メーカーエッシェンバッハのデスクトップルーペ。

ドーム型のレンズは光を集め、明るく拡大してくれます。

このシリーズは3種類あり、基本タイプの1420、レンズを守る黒枠が付いた1424

、その黒枠とさらに読み取りに便利な赤いラインが入った1421(上画像)があります。

倍率はどれも1.8倍。

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マクロプラス(エッシェンバッハ)

上から覗き込む置き型ルーペが多いのに対して、こちらは斜めから

一方こちらは、デスクに向かい椅子に座った姿勢でちょうど覗き込みやすい角度に設計されています。

倍率2.2倍の製品と、倍率1.8倍の製品があります。

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バールーペ

バーの名の通り、棒状の形をしたルーペです。

細長い形状は、行を見失わずに読むのに最適です。

赤いラインなどが内蔵されたものもあり、より的確に行を追うことができます。

エッシェンバッハのバールーペは、
倍率:1.8x レンズサイズ:25×200mm
倍率:2x レンズサイズ:26×122mm
倍率:1.8x レンズサイズ:35×250mm
の3種類。
読み取りに便利な赤ライン入りで、傷が付きにくく、明るく拡大するPXM光学樹脂レンズを採用しています。

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見ながら書き込みが出来るルーペ

ルーペの下に空間があり、字を書いたり爪切りをしたり針に糸を通したりなどちょっとした手作業が出来る置き型ルーペもあります。

スクリボラックス(エッシェンバッハ)

75×100mmの大きなレンズの下は約8cmの空間があり、文字を書いたり手作業をしたり出来ます。

LEDライト付きなので、さらに明るく照らしてくれます。

(途中リニューアルがあり、旧製品はライト付属でなかったと思うので、購入時はご注意ください)

レンズの質の高さはもちろん、置いておくだけで素敵なスタイリッシュなデザインも大きな魅力です。

私自身、レンタルサービスで利用したことがありますが、もう本当に素敵で惚れ込みました。

が、レンズ倍率2.8倍は私の視力には足りず、泣く泣く諦めたのでした。

本当に素敵な製品です。

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スタンドルーペ(コイル)

英国コイル製のこちrのルーペは、3倍製品と4倍製品に首振り機能があり、自然な姿勢で見ることができます。

またルーペ下に空間があるので、書き込みなどの作業ができます。

3倍製品はレンズ径が81mm 、4倍は80mmとかなり大きいことも魅力。

他に6倍、8倍、10倍、12倍、15倍、20倍の製品がありますが、これらは首振りでなく固定型です。

倍率が上がるほどレンズは小さくなり、覗き込みながらの書き込みなどが出来るのは6倍が限度かと思います。

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倍率を変えられるルーペ

ひとつのルーペでありながら、倍率を変えられる物もあります。

見たい対象に応じて適した倍率を使い分けられます。

例えばエッシェンバッハのメナス・ズーム(上画像)は、2.2倍から3.4倍まで5段階の倍率に変えて使うことができます。

置き型のルーペで3.4倍というのは高い倍率ですが、その倍率にも関わらず、目を近づけることなく楽な姿勢で見れるのも大きな魅力です。

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変身ルーペ

置き型ルーペをメインじゃなくて、たまに使う程度で良いんだけど…などという場合、変身するルーペを使うのも良いかもしれません。

普段は手持ちルーペとして使い、場面によっては置き型ルーペとして使う、といった具合です。

例えばエッシェンバッハのユニバーサルルーペ(下画像)。

ある時は手持ちルーペとして、ある時は置き型ルーペとして、ある時は縦型スタンドルーペとして使うことが出来ます。

倍率は2.5倍なので、そこそこ見える人にオススメ。

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もう一つ。同じくエッシェンバッハのハンドスタンドルーペ。

こちらはしっかりしたハンドルーペですが、スタンドが付いており置き型ルーペとしても、またスタンドと持ち手を折りたたんでコンパクトに携帯も出来るルーペです。

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最後に

以上、見えにくい当事者目線での置き型ルーペの紹介でした。

手持ちルーペ同様、このタイプもたくさんのメーカーから色々なタイプが売られているので、選択肢は広いと思います。

が、病気などで見えにくい人ほどレンズの質の高さは重要です。

そして主に何をするために使うのか、そのためにはどのくらいの倍率が必要なのか、どういう姿勢で使いたいのかなどを考慮してベストな一品を選んでください。

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