見えにくさの対処法まめちら
老眼、目の病気、ロービジョン(弱視)などの様々な「見えにくさ」に、あらゆる対処法を提案

弱視の私が初めての病院に行くためにすること

外出

以前なら何の苦労も無かった、初めての病院の受診。
視覚障害を持ってからは大変です。
「一緒に行くよ」と言ってくれる人はいても、なるべく一人でこなしたい。
そんな私は、こんな風に準備や対策をしています。

目次
  • ミッション1:辿り着く
  • ミッション2:受付&問診票
  • ミッション3:検査・診察
  • ミッション4:会計・薬
  • ミッション5:無事帰る
  • ミッション1:辿り着く

    まずは無事に辿り着かねば受診できません。
    そしてロービジョン(弱視)の私には、なかなか難易度が高いことです。

    場所・経路の情報をなるべく多く得るために、
    (1)病院のホームページがあるならば、「アクセス」のページの文章も地図も見る
    (2)グーグルマップを徹底活用する
    (3)その他の情報があるなら仕入れておく
    ということをします。

    グーグルマップの活用(事前準備)

    普通の地図モードで確認するだけでなく、航空写真モード、ストリートビューも確認しておきます。
    航空写真モードでは、「大きな建物が並んでるっぽいな」だとか「右手に緑(木々)があるっぽいな」というのが、なんとなく把握できます。
    ストリートビューを使いこなすのは(私には)難しいですが、駅を出たところの風景、目的地に続く道路の風景、目立つ建物や看板などが分かると、実際に歩く時に心強いです。

    例えば下の画像は、JR上野駅から国立西洋美術館のルートをグーグルマップで表示したものですが、
    左上が通常の地図、右上が航空写真、下がストリートビューで駅前を表示させています。
    ストリートビューによって、駅前に横断歩道があり、その先に建物がありそうだと分かります。

    ストリートビューは思うように使えないこともありますが、場所によっては経路をほぼ辿って「見る」ことも出来、バーチャル予行演習のように使える時もあります。

    その他の情報の仕入れ(事前準備)

    どうも道順がややこしそうだ…という時は、面倒ではありますが、
    「〇〇病院」「行き方」だとか
    「△△駅から〇〇病院」「行き方」
    だとかのキーワードで検索してみると、実際に行った人のレポートや、質問とその答えが見つけられたりします。
    実際にルートを通った人の言葉は参考になります。

    スマホの地図アプリ(当日)

    スマートフォン等で地図アプリが使える場合は、ナビゲートしてもらいます。
    iPhoneではSiriに頼むと、マップアプリが起動してガイドしてくれます。
    が!
    都会だと何が干渉するのか、地図の東西南北がぐるぐる回って定まらない時があるんですよね。
    その対策にも、駅の出口を出たら最初はどの方向に向かうのかだけでも、調べて知っておくと良いと思います。

    ミッション2:受付&問診票

    個人病院ならば、受付はだいたい入り口の近くにあるし、挨拶の声を掛けてくれる場合も多いので、 見つけられます。
    問題は大学病院ですね。
    敷地内に入っても入り口が見つけられない、という経験もしました。
    入り口を見つけても、今度は初診受付を見つけられなかったり。

    はっきり言って確かな策はないのですが、事前に「〇〇病院」「受付」などのキーワードで画像検索をすると、院内案内図や受付周辺の画像が出てくる場合があるので、参考にします。
    あとは聴覚ですかね…初診受付って手続きが必要だから、それに関する呼び出しとかがあるので、耳を澄ませて聞いてみるとか。

    稀に、ボランティアさんがいて声を掛けて誘導してくれたり、入り口付近に看護師さんなどがいて親切に教えてくれたりする病院もありますが、私の経験では大学病院ってけっこうてシビアです。
    杖とか白杖とかを持っていても特別扱いはないので、自分で頑張るしかありません。


    そして問診票。
    ここでスマホの出番です。
    拡大鏡の役割をするアプリを使い、スマホ画面を覗き込みながら頑張って記入します。
    病院によってはホームページに問診票があって、事前にダウンロードして記入・持参できるところもあるので、チェックしてみると良いかも。
    しかしあの問診票、医師は本当に見てるんだろか?

    ミッション3:検査・診察

    検査室って機械があったり狭かったり、けっこう危ないですね。
    経験では7割の先生は親切で、目が見えないことを配慮してくれます。ありがたいです。
    残りの3割に当たった時は、転んだり怪我をしたりしないよう、自衛に努めます。

    診察は、画像診断が見えなくて悲しいですが、どうにかなるでしょう。

    ミッション4:会計・薬

    受付の案内はしていないのに、会計の案内は積極的にしている病院が多い気がするのはなぜだろう…
    「受診したい」という希望より、「会計したい」という希望の方が、真摯に応対してくれるようです。

    私の経験では、会計周りは一番親切です。
    大抵、分からない人に案内してくれる職員さんがいます。
    また、会計や薬は電光掲示板で番号が表示されると思いますが、会計受付の時に名前での呼び出しをお願いすると呼び出してもらえるので助かります。
    本当に、会計周りだけは親切です。

    ちなみに院外処方って、新しい薬局に掛かる度に問診票の記入が必要。
    これが大変なので、私は薬局は一件に決めてしまっています。

    ミッション5:無事帰る

    行きのルートは懸命に調べても、帰りのことをすっかり忘れているのは私だけでしょうか?
    駅からの道が分かりにくい場合は、行きに(余裕があれば)曲がり角の目印などを確認しておいたり、逆方向を見て(=帰りと同じ向きをして)何か見える物を探して、覚えておいたりします。

    帰り時間が電車のラッシュに重なってしまうと、疲れも倍増。
    そんな時は早く帰るのを諦めて、時間を潰してから電車に乗り込んでいます。

    次回の予約票がある場合は、私はスマホで撮影しておきます。
    そしてパソコンで拡大して確認します。

    余談ですが、東京女子医大は行きも帰りもルートがわからなくて、ものすごく苦労しました。
    事前予習でも駅出口時点から分かりにくく、実際に行っても途中に目立つ建物や目印もなく、人の流れもなく、本当にわからなかったです。
    一番最悪だったのは帰路。
    地下鉄なので入り口が目立たず、しかもグーグルマップアプリのナビを使っていたら、駅のないところで「お疲れ様でした」とナビ終了。
    人も少なくなかなか尋ねられず、聞いた通りに歩いても駅入り口が見つからず。
    本当ならば10分弱で着く距離なのですが、1時間以上彷徨いました。
    病院自体は居心地が良かったのですが、経路のわからなさのせいで、2度と行かない・行かれない・行きたくないです。

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