網膜剥離の晩に考えたこと

やだね
目の病気で網膜が散々傷み、とうとう剥離してしまったときの話。

ある日の夜、網膜剥離としか考えられない光の線が出現し、翌朝に個人眼科へ。(大学病院が休みの日だったので)
そこで網膜剥離と診断され、その日のうちに大学病院の救急外来へ。
翌日手術してもらえることになりましたが、発症から1日半で多くの面積が剥離してしまい、手術前の説明では
「もう元のような生活は出来ないので家の人にも理解を…」
みたいな話を執刀医に言われました。
手術では本当は破けた穴を見つけて塞がないといけないのですが、状態が悪いとかで穴が見つからず。塞げず。

その晩の心境が最悪でした。
ずっとずっと通院して診てもらってたのに、異変を感じて最速の行動をしたつもりなのに、なのにどうして見えなくなっちゃうの?って。
その数ヶ月前に、視界に過去にない線が出たんですよ。
その時に外来で言ったけど、散瞳もせずに終了。(眼底写真は撮ってたので、散瞳関係ないのか分からないけど)

以前にも眼科手術の経験はあって、術後は目をガーゼなどで覆われていても、光だけはわかるんです。
でも、網膜剥離の手術後のガーゼ越しの視界は、3分の2以上の面積が真っ黒。
体の一部を失ってしまったかのような悲しさと、どうして防げなかったのかという悔しさで、もう本当に辛かった。

その時に一生懸命思い出して励みにしたのは、全盲やそれに近い視力ながら、立派に素敵にカッコ良くお仕事や社会活動をしている、リアルに出会った人々のこと。
くじけそうで折れそうな心境の中、その人たちの姿を思い浮かべて、「大丈夫、まだ終わってない。頑張ればカッコ良く生きられる」と自分で自分を励ましました。

それから数年経ちますが…
自分は全然何も成し遂げられず、カッコ悪いまま怠惰に生きてしまっていますが…
でも本当に、その人たちの生き方や存在は大きな支えでした。
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