見えにくい目で爪を切る、いくつかの方法
美容健康:顔
私の目の病気は緩慢に悪化していったのですが、見えないことで初めて泣いたのは、足の爪を切れなくなった時でした。
メガネ、コンタクトレンズ、ルーペ、鏡、灯り、体勢…何をどうしても見えなくて。
それでも無理に切ろうとすると、爪はうまく挟めないし、皮膚を挟んでしまうし、切りかけても切り切れずに切り込みだらけになるし、どうにかバチン!と切った結果は、分厚い綿の靴下でさえ爪のギザギザに引っかかって履けないほどの、ひどい切り口。
そんな頃に出会った中途視覚障害の方に、爪切りの悩みを相談したのです。
そうしたらその返答が
「えっ?足の爪なんて、目が見えていた頃から酔っ払いながら暗い部屋で適当に切ってたよ。最後にギザギザの削れば落ち着くし」
という、なんとも拍子抜けする物。
でもその言葉で力が抜けた感じで、めげずに「見なくても出来るはず!」と努力した結果、今ではほぼ切れるようになりました。
親指(足)の爪だけは、硬いし切る距離が長いので、いまだに失敗もしますが…
前置きが長くなりましたが、爪切りに悩んだ私が試した方法などを紹介したいと思います。
ルーペ付き爪切り
ちょっとしたプレゼントにも人気なのではないでしょうか。
私は使ったことがないので、あれこれ言う権利は無いのですが、数百円で買えるこの商品を買う気になれません。
勝手な疑念は
・爪切りで爪を切る動作の際に、ルーペも一緒に動くだろうし、それによって角度も若干変わるはず。
そのことは見えにくく無いのか?
・ルーペには焦点距離があるので、手には使えても足には…ということになるのではないか?
・安価なルーペだろうから、あまり見え方は良く無いのではないか?
・子や孫にプレゼントされるケースも多いだろうが、もらったものを「使えなかった/使いにくかった」
とは言えないだろうから、口コミの「プレゼントしたら喜んでもらえました」は当てにならない。
・そもそも爪を切る際にルーペが邪魔ではないか?
・「ルーペは良いが爪切りが…」だとか「爪切りは良いがルーペが…」ということにならないか?
などなど、疑い始めると色々思いついてしまいます。
我ながら嫌な奴だと、書いていて思いましたが、こんな理由で試したことがないのです。
老眼の親にもプレゼントする気が起きず…
どうなんでしょうね。
爪やすり
紙、ガラス、ステンレスなどいろいろな素材の爪やすりがありますが、断然良い
のはガラス製の爪やすりです。
ガラスタイプは2種類試しましたが、2つめに購入した物が良かったので、それ以来爪やすりを探す
必要もなく、今日まで来ています。
(手指の爪に使っています)
初代ガラス爪やすりは、削り力(?)がソフト過ぎて、「伸びた爪を短くしたい!」という要求を満たすには労力と時間を要しました。
ですが2代目のものは、なめらかな使い心地なのに、けっこうサクサク削れます。
正しく削れば(往復せず、必ず一方向に動かすこと)仕上がりもとてもなめらか。
上の写真は、その愛用のガラス爪やすり(2個セット)と、マルチツールに付いているステンレスの爪やすりです。
私のマルチツールは必要最低限のミニタイプで、この爪やすり(先端がマイナスドライバーにもなる)と、ハサミと、ナイフが収められています。
鍵につけて、常に持ち歩いています。
ルーペで見るのは?
ルーペを持っている場合は、試して見て損はないと思います。
私自身はかなり視力が悪いのでこの方法はダメですが、ある程度見えるなら有効かも。
手の指は顔を近づけて見ることが出来るので、ハンディルーペなどを固定して見るとか。
足の爪は顔から遠いので、メガネ+装着タイプのルーペで見るとか。
足の場合、度数が高いと焦点が短くて足にピントが合わないので、度数の低いものにします。
見えないながら試して見ましたが、手元用の老眼鏡の度数ではなく、遠くを見るための老眼鏡(私は
遠視なので)に、倍率の低いレンズを付けたら、ピントがある程度合っていそうでした。
下の画像は、左はエッシェンバッハのハンディルーペを、スタンドに洗濯バサミで固定したもの。
右はエッシェンバッハのラボクリップをメガネに装着したところです。
スマホやタブレットで拡大して見て爪切り
iPadを拡大鏡モードにして、角度や高さを調節し、画面に爪を映します。
私は画面が顔に近くないと見えないので、机にiPadを置き、椅子に立膝で座って縮こまって行います。
ちょっと疲れる姿勢です。
画像は足全体が映る倍率にしていますが、実際に使うときはもっともっと拡大して、足指一本
を大きく映し出して爪切りをしています。
とはいえ、「これで見ながら切れる!万事解決!」というわけではなく、あくまでも指先の感覚を
頼りにしつつ、画面も参考に…という感じですが。
でも全く見ずに切るよりも、やはり良いです。
(試行中)パソコン画面に映して爪切り
さらなる拡大技として、最近iPhoneをWebカメラ風に使うことを取り入れるようになりました。
顔を見るのに鏡の代わりに使う方法は完成しました。
iPhoneの設置さえ上手く出来れば、同様に足の爪も見ながら切そうに思います。
ただ、設置位置の問題と、ピントの問題があります。
前者は、パソコン画面を見られる姿勢且つiPhoneカメラで足の爪を適切に映せるような設置法が、まだ私には出来ていない点。
後者は、以前はiPhoneにピント固定する機能があったのですが、現バージョンでは無く、いざ爪を切ろうとすると、爪ではなく爪切りや手にピントが合ってしまう点です。
これらを解消できた暁には、ここに追記したいと思います。