眩しさに敏感になったり、眩しいと見えなく・見えにくくなったり、目が痛くなったりなど、目の病気を抱えているせいで眩しさが辛くなるケースは少なくないと思います。
身近な白内障でも、眩しさや光による見えにくさは多いのではないでしょうか。
私も同様で、太陽光や車のヘッドライトが視界に入ると、その光だけで目の中がいっぱいになってしまう感覚で、他が何も見えなくなる状態でした。
あとは単純に、普通の人が平気なレベルの眩しさが、平気ではなくなりました。
それで購入してみたのが、遮光眼鏡(正確には遮光オーバーグラス)でした。
結果これは大当たりだったのですが、遮光眼鏡を使っての感想と、そこに辿り着くまでの失敗談などを以下に書きたいと思います。
遮光オーバーグラス、ビューナル
上の写真が、愛用のビューナル(Viewnal)。
東海光学さんの製品です。
単独でも、メガネの上からでも装着できます。
ずっと前から存在は知っていて気になっていたのですが、視覚障害者向けのビッグイベント「サイトワールド」で東海光学さんのブースを見つけ、試着させてもらい、購入を決めたのでした。
まずはその時の体験談を少し書きたいと思います。
ビューナルの試着
タイミング良くブースが空いている時に相談でき、恐縮するほど丁寧に親切に対応してもらえました。
何種類ものレンズがあったのですが、それらを試着し、気になった数品を持って今度は屋外(同階に屋上的なものがあった)に行き、太陽光の元での見え方も、見比べさせてもらえました。
(そしてこれは、重要なことなのでした。理由はもっと下の方で書きます。)
私が一番気になったのは、ピンク〜紫っぽい色の物。「見た目がかわいい」という安易な根拠です。
そして東海光学スタッフさんからおすすめされたのが、何という色の種類か忘れましたが、茶色っぽい色のレンズの物。
これが驚きで、この茶色っぽいレンズを掛けて周りを見渡すと、裸眼で見るよりも木々の葉っぱなどが良く見えたのです。
まともな人ならば、ここで後者の茶色っぽいのを選ぶはずですが、どうかしていた私は「やっぱりどうしても可愛い」というだけの理由で、ピンク〜紫っぽい物を選び、購入したのでした。
これはこれでとても役に立っていてくれているし、やはり可愛いしで大のお気に入りですが、今時間を戻せるならば、1つ目は茶色っぽい方を選びます。
ビューナルの実際
これが私のファーストビューナルです。
そしてやはり、効果は明らかでした。
遮光グラスが普通のサングラスと大きく異なる点は、何と言っても
眩しさはなくなるのに、明るさはなくならない
ということです。
だからこその遮光眼鏡、遮光グラスなのです。
日常使いでももちろんその効果は感じるのですが、特に驚いたのが眼科の帰り道。
両目とも散瞳するので、快晴の日の帰り道などは眩しいのですが、ビューナルを掛けると
すごく明るいのに、全然眩しくない
というミラクルが起こります。(*個人差があると思うので、人によるかもですが)
ビューナルに辿り着く前の失敗談
さて、買ってよかった遮光オーバーグラスですが、そこに辿り着く前に失敗もありました。
ある屋外イベントの間近に、急いで「眩しさをなんとかしよう」と眼鏡屋さんに飛び込みました。
そこはロービジョン相談も出来る所だったのですが、担当の人は不在で、普通の方が対応。
眩しさを緩和する遮光レンズが数種類あり、そこから選ぶことになりました。
ここでの失敗が2つありました。
失敗(1)試着に関して
数メートル先には外に出られるドアがあったのですが、「実際に外で見てみる」という選択は与えられず(強く主張しなかった私も悪い)、屋内の蛍光灯の下でのみ、レンズを透かして見回すことしか出来ませんでした。
また、仕方ないですがレンズの種類は少なかったです。
失敗(2)フレームの重要さ
これもリサーチ不足の私が悪いのですが、ごく普通のメガネのフレームを選んで、そこに遮光レンズをはめることになりました。
本当に普通のメガネフレームです。
失敗遮光レンズメガネの結果
というわけで、
- 屋外で試していない
- 小さなメガネフレーム
という遮光眼鏡が出来上がりました。
出来上がったものを見た時すでに「なんか失敗したかも」と思ったのですが、まあ作っちゃったしで、イベント当日に装着。
…
上下左右の隙間から光がジャンジャン入り込み、全然眩しさが遮られない!!!
という悲しい結果になったのでした。
レンズの質自体は良かったと思います。
ただやはり屋外での見え方を試せなかったので、求めた見え方とは違う物でした。
そして何より、私の認識不足とは言え、眼鏡屋さんのスタッフならば「こんな小ちゃい普通のフレームに遮光レンズを付けても、光はじゃんじゃん入ってくる」ということを教えて欲しかった…いや、求めすぎなのか。
そしてこのお蔵入りとなった遮光眼鏡は、東海光学のビューナルの1.5倍の費用でした。
なかなかの無駄な買い物でした。
経験から言えること
眩しさは人それぞれ、生活パターンも人それぞれ。
どのようなシーンで使うのか、どの程度の遮光効果/明るさを求めるのか、それらを把握した上で、試着させてもらうことが大事だと思います。
特に屋外使用が目的ならば、屋外での試着は可能な限りさせてもらった方が良いと思います。
室内で周りを見回すのと、屋外であれこれ見回すのとでは、やはり全然違います。
また、フレームのサイズは2種類ありました。
ケースのサイズは同じとのことで、私は大きいフレームを選びました。
どちらにせよビューナルは遮光オーバーグラスなので、メガネの上から装着できます。
ただし、私が購入したのはだいぶ前なので、最新の製品情報は、東海光学の公式サイトで確認してください!!
余談:それも昔の話…
文中に眼科の帰りが眩しい話を書きましたが、それもある程度見えていたからこその事でした。
視野の多くを失った今、あの眩しさはもう無く、むしろ懐かしく恋しいほどです。
とは言え、今もやはり遮光レンズは光による一層の見えにくさを防いでくれているように感じます。
それと、こういう事を言うのは良くないかも知れないけれど、遮光眼鏡を掛けていることで周囲の人が視覚障害者だと認識してくれ、多少歩きやすくなっている気がします。
もう本当に、人ごみの中をまともに歩けなくなったので…
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